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【ヒロアカ】アイアム!【オメガバ】

第29章 I am talking about our past



愛し合うのに時間はかからなかった。

そのままなだれ込んだホテルの一室で、2人は貪り合うように体を重ねた。

それが彼にとって初めての性交渉だったから、
壊さないようにするのに必死で…。

まだヒートの来ていなかったはずのくるみの体はやけに艶めかしく。
一撫でするたびに、弔は打ち震えるような興奮を感じる。



電車通りのすぐ脇の部屋で、時々通る車両の音がけたたましく響いた。

でもそんなことも、構っていられる余裕などなく
男はくるみの柔らかな体を必死になって犯した。


弔は五指がくるみに触れないように、注意を払いながらくるみの体を弄る

黒いセーラー服の下に隠れた肉体は、
白いつきたての餅のように柔らかく、弾力があった。

くるみの探るような視線が、ボサボサの前髪に隠れた弔の赤い瞳を見つめる…

カチッと目が合った瞬間、弔は体を折ってくるみの唇に吸い付いた。

たっぷりとした胸をしたから持ち上げる。

中心に集まった薄いピンクの乳頭を口の中に含むと、何故か甘さを感じた。


『ぅあ……』

喘ぎなれていない少女の細い呻き声が室内に響く
カサついた唇が乳輪に触れて、熱い舌が戦端を包み込んだ。

『っ……ぅ……ぁあっ』

時折ビクビクと震えながら、くるみは涙をにじませる。
ピンっとつま先を伸ばした足
擦り合わせる太腿。

弔は四指で包んでいた胸から手を離し、腰を伝ってゆっくりと太腿に降下した。

艶々とした太腿を撫で回しながら、先端を離れた唇は、再度、
くるみの唇に重ねられる。


弔は女の名前を呼びたかったが、ここに来て初めて、
女の名前を、未だ知らないことに気づいた。



「…あんた、名前は…?」

突然の問に、くるみは潤んだ瞳をそっと持ち上げた。

喘いで半空きになった桜色の唇がフルリと震え、一度下唇を軽く噛んでからまた開いた。


『…くるみ、縫井くるみ…』
「くるみ…」

名前を呼ぶだけで、何とも…得難い幸福感が胸を包んだ。
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