第28章 I am a Villain
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
「縫井少女…君は…まさか…!」
オールマイトの震える声に、くるみは冷たく視線を向けると、指先をツイッと横にスライドさせる。
すると、右端でフラついていた腐敗死体が、救助応援に来たヒーロー達に向かって襲いかかってきた。
オールフォーワンによって強制個性解除されたままのワープゲート、くるみは振り返りながら、死柄木に向かって叫ぶ。
『弔くん!雑魚は私が相手するから…!早くコイツ(爆豪)連れて逃げて!』
「ダメだ…!くるみも一緒に来い…!」
死柄木がくるみに向かって手を伸ばすと、爆豪は2人のやりとりに、困惑した面持ちで頭を抱えた。
「縫井さんっ…!ど、どういうこと!?!」
「くるみ!おい…!」
緑谷と轟がくるみに向かって叫ぶ、悲痛な声が広場に響いた
が、くるみは見下すような目を2人に向けた後
『まだ理解してないの?』
両腕を大きく広げた。
ザッ!と音を立てくるみの後ろに整列したのはくるみの個性により、ゾンビと化した死体達
「私……ヴィランだよ?」