• テキストサイズ

【ヒロアカ】アイアム!【オメガバ】

第22章 I am not knowing



- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

《戦闘訓練…スタート》
合図の放送が鳴り響くと、爆豪はまるで1人で戦うつもりだと言いたげに、緑谷を置いて試験場に入った。
試験場は街をまるごと模した作りで、十階建てほどのビルが建ち並んでいる。

爆豪の後ろを緑谷は追いかけ、満を持して声をかけた。

「ねえ、かっちゃん…!この試験は先生がヴィランで、僕らがヒーロー役で…
対戦するか、応援を呼ぶかの判断が決め手な訳なんだけど…

僕らの相手はオールマイトなわけで…
合格するには、逃げの一択なわけなんだけど…」


「正面から戦わねぇと意味ねんだよ!

俺はオールマイト(アルファ)をぶっ潰さねぇと…勝たねぇと前に進めねぇんだよ!」

「そんなの、無理だよ!自殺行為だ…!」

「どけやデク!てめぇは勝手に逃げりゃいいだろ、クソオメガが俺に指図してんじゃねぇ」

「オメガオメガって…僕だって好きでオメガなんじゃない…!縫井さんだってそうだ…なのに…なのに君は!」

言い争いを中断させたのは前方から突然の砂嵐…

いや、飛んできたのは砂と呼ぶにはもっと大きなもの、例えばめくれ上がった地面のコンクリ破片。
ビルの割れたガラスや、抜けた表札…。


けたたましい轟音とともに巻き起こる強風に、2人の体は呆気なく吹き飛ばされた。


「な……っ」


「かかってこいよ、ヒーロー共!」
立ち込める砂嵐の中、徐々に浮かぶシルエット…

そこに居たのは平和の象徴であるはずの男…なのに一度(ひとたび)、役としてであってもヴィランと名をつければ
平和の象徴であるはずの男は世界一の脅威となる。

/ 352ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp