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【ヒロアカ】アイアム!【オメガバ】

第20章 I am not so bad








「何してんだ」








『爆豪…くん』

轟が振り返る前に、爆豪は轟からくるみを引き剥がした。
くるみの肩を掴むと、悔しげな表情で見下ろす

「テメェ……嘘ついてやがったのか!」
『違…うの…、デクくんが来れなかったみたいで…』

くるみは青ざめて弁解するが、爆豪は聞く耳を持たない





「俺が…」
そう呟くと、爆豪は轟を睨みつけた。
「俺がくるみをはめたんだ、緑谷を使って…」

「半分野郎…なに卑怯な真似してんだ!」

突っかかってくる爆豪に、轟は睨み返す。
燃えるような、冷えきった視線に、爆豪はゾワっと毛羽立った…

「お前こそ、卑怯だろ…くるみを番いにせずに無責任に囲い込んで…
俺ならすぐに、番いになる。
あんな苦しみ、俺ならすぐに解放してやる…」


「っ……!」
振り挙げられる拳を、くるみが掴んで引き止める。


『ごめん…私達帰るね…』

必死で爆豪の怒りを抑えようおするくるみを、今度は轟が引き止めた。



「くるみ、何でだ…
俺なら…俺ならお前を苦しめたりしねぇ…

俺なら…!」











『ごめん…!轟くん……
心配してくれて、ありがとう…
でも、苦しくないよ…?

爆豪くんがそばに居てくれるだけで…いいの…幸せなの…

だから、心配しないで……』





くるみは爆豪の腕にしがみついたまま、俯いて、言葉を絞り出す…
そして、その腕を引っ張ってその場を後にした。

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