第3章 I am general course
約束した【明日】がやってきた、その日の5限目に事件は起こった。
激しいエンジンを蒸し返すような音ともに、広がるざわめき…
「ヴィランがUSJに!?」
「え?大阪?」
「バッカ!嘘の災害や事故ルームの事だよ」
『ヴィラン…』
授業をしていたミッドナイト先生が、「静かに!あとは自習よ!」と言って駆け出して行って、教室内はさらにざわつきを増した。
校舎前で先生達に説明する生徒を見つめる。
「あいつ…あれじゃん、インゲニウムの…」
「あぁ、確か…飯田?だっけ。食堂の時の」
男子生徒が話す声を聞いて、くるみは『飯田…』と呟いた。
『飯田くん…ってことは、被害にあったの1−Aだ…!』
くるみはエミリの腕を掴んで小さく叫んだ。
「っと…A組って確かくるみの好きな人いるクラスだっけ?」
『うん!そう…!』
くるみはエミリの手を掴んで『どうしよう…どうしよう!』と慌てふためく。
レイナが、くるみを落ち着かさるように背中を撫で
「なんであのエンジンくんが、A組ってわかったの?
B組かも知んないじゃん?」
とくるみに問いかける。
くるみは少し深呼吸をして泣きそうな顔を俯き隠した。
『轟くん…っていうA組の人がね
言ってたの…、戦闘訓練で爆豪くんが飯田くんとペアになったって…だから、同じクラスで間違いないの…』
「そっか…」
だからと言って、普通科の彼女に何かできるわけもなく
くるみはただエミリに抱きしめられながら肩を震わせた。