第17章 I am not your destiny
重なる唇
湿ったTシャツを脱がせ肌を重ねる。
中は昨日と同じくらい、暑くて…溶けそうで…キュンキュンと男根を締め付けてくる。
抱きしめながら腰を落とせば、くるみは細い腕を俺の首に絡ませて、喘いだ。
『あぁ♡……ん♡…きもち…い…♡』
「っ……ハァ…くるみ…」
『ん…♡爆豪くん…♡好き…好きなの…好き…大好き♡』
「俺も…好きだ、くるみ…」
ゆるゆるとした行為。
無茶苦茶にしてしまいたかったけれど、
もし、ベータであることを理由に拒絶されてしまえば、きっとこれが最後になるとのだろう。
そう思うと、くるみの体を味わうように…ゆっくりと引いて…また突き刺して…
そんな曖昧な行為しかできなかった。
くるみの柔らかな唇に舌を這わせる。
どこもかしこも甘い匂いに包まれていて…なんだよこれ…胸が締め付けられる。
『ばくご…くん…?』
くるみの声に、目を開くと、不安げな瞳と目があった。
ヒビの入ったビー玉みてぇな瞳は、カーテン越しのやわらかな朝日を受けてキラキラと虹色に輝く。
「くるみ……、
俺、ベータだったみてぇだ」
『………ぇ』
虹色の瞳がほんの少し見開かれた。