• テキストサイズ

【ヒロアカ】アイアム!【オメガバ】

第12章 I am an Alpha




みんなと別れて帰路につく
僕は2人と同じ方向なわけだし、出くわさないようにビクビクしていたけれど
結局家に着くまで2人に会うことはなかった。

部屋についてすぐ、ベッドに飛び込む。
今日見た轟くんの険しい顔、かっちゃんの穏やかな笑顔、縫井さんの照れ笑いした顔。

思い出してため息が出た。
結局全部を知ってるのは僕だけなんじゃないか、って思ったら更に体が重く感じた。

本棚から、中学生の再検査の時に渡された本を取り出す。


【オメガ性を知ろう!】

国からオメガ性にのみ普及される、言わばオメガの取扱説明書だ。

オメガ性と、薬、そしてつがいのシステムについて事細かに書いているが、ヒートのまだな僕はこれを開く機会もなく…
まだ折り目のついていない本を開き
前書きを飛ばして読み始めた。


【アルファとオメガ間にのみ発生する 番(つがい)の契約は、死がふたりを分かつまで切れることはありません。

番(つがい)の居るオメガは、番のアルファとしか性行為が出来ません。他の人間とした場合は、吐気、頭痛、目眩に見舞われます。
アルファは番の有無に特に変化はありません。】


パラパラと流し読みを進めると、【発情期(ヒート)の妊娠について】の章で手が止まった。

【オメガの発情期は月に一度訪れます。(5-7日程度)

発情期中は、その意味通り発情し続けます。近年は発情期抑制剤があるため、外出時は服用することが義務付けられています。
ですが、副作用が強いため、効き目には大きく個人差があります。
番の居ないオメガには国から自慰をサポートする器材が支援されます。】


自慰をサポートする器具…、その文字に本棚の上にあるダンボール箱を見つめた。
ヒートが起こり始めるとされる12歳の頃、家に届いた支援器材だ。

/ 352ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp