第4章 Loving you is Killing me. 後編
「…ッ…ウッ…ング……ン…フッ…」
頼むから……そんなに泣かないでくれよ、バニー。
今のオレは、まるで手負いの虎だな。
ホントは弱くて怖くて、誰かに縋り付きたいのに、無理矢理に毛を逆立てて牙を剥いてる。
「バニーにはさ……ちゃんとしたバディが居るだろ?
オレなんかよりも強くてカッコ良くてさ。
オレとバディ組んでた時よりポイントだって随分と稼いでるじゃん。
な……役に立たねーワイルドタイガーより、
重力王子の方が断然イイだろーよ?
オレもさ……バニーと組むの、もう疲れちまってたし。
ちょうど良いキッカケだったんじゃねえの?
こんなオッサンを相手にするより、あの金ピカの王子様を抱いてやれよ。」
ホラ、だからこんな心にも無い強がりを言っちまうんだ。
「ライアンは……そんなんじゃ…ないッ……」
ライアン……
バニーの声で聞くその名前に胸の奥がジリジリと焦げる気がした。
「あー…もう何だっていいからさァ……
さっさと泣き止んで、とっとと帰ってくれ。」
ゴロンとバニーに背を向けて、その姿を見ないようにオレはギュッと身体を丸める。
バニー……バニー……
オレもお前が好きだ。
だけどオレでは、これからもっともっと上へ羽ばたいていくお前を支えてやれねーんだよ。
ホント、こんな弱いオレでさ……
ゴメンな……バニー。