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君とならキスだけで【TIGER&BUNNY】

第4章 Loving you is Killing me. 後編


「お前………鬼かよ?」

「鬼……?
 ああ…『Demon』の事でしょうか?
 ええ、そうですね。
 貴方をこの腕に抱けるのなら、
 僕は悪魔に魂を売る事だって厭わない。」

一欠片の迷い無くそう言い切るバニーの姿に、遂にオレの吐き気は限界を迎えた。


「…ッ……グブッッ…」

胃から逆流してくるモノはほぼ液体だ。

最近は酒ばっかりで、ロクなもん食ってねーし。

でも流石にソレをバニーの前で吐き出しちまうのを躊躇っていると

「ダメですよ、虎徹さん。
 窒息してしまう……」

バニーの指がオレの口をこじ開ける。

長くて綺麗なバニーの指。

オレ、バニーの手……好きなんだよなァ。

それがさ……今、オレの吐瀉物に塗れてるなんて。

「ホラ、ちゃんと出して、全部。
 ……ね?」

オレの顔を横向け、口の中のモノを掻き出すバニー。

口の端からドロドロと流れ出るソレを嫌がりもせず、丁寧に処理してくれる。

「お前さ……
 汚ねーとか思わねーの?」

「汚い?」

意外だと言わんばかりのバニーの表情にオレの方が驚いちまう。

「どう考えたって汚ねーだろうよ、普通。」

だからもうオレを構うのなんて止めろよ……

そう言いたかったのに、何故かバニーは柔らかく微笑んで……

「ちゃんと出せました?
 ……確認、しますね。」

吐瀉物塗れのオレの口に唇を重ね、舌を差し込んできやがった。
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