第3章 Sweet Darlin’=Little Honey
あああ……僕って本当にタイミングが悪い。
こういう運の無さすらも、自分がダメなヤツだからなんだって一層落ち込んでしまうよ。
でも……
そこで僕はふと考えた。
タイガーさんとバーナビーさんって本気で愛し合っているんだよね。
お二人がこういう関係なんだって知ってみれば、今はそれが良く分かる。
でも僕だってキースさんの事、本気で愛してるんだ。
だから……どうすればいいのか………
見せてもらってもいいかな?
いや、見たいッ!
邪な感情とかじゃなくて、後学のために!
僕とキースさんの幸せのために!!
僕は側にあったシャンプーボトルにそっと触れるとそれに擬態して、お二人の足元へコロコロと転がって行った。
シャンプーボトル目線の僕が見上げると、タイガーさんをタイルの壁に追い詰めるように身体を寄せたバーナービーさんが。
う…わああ………
そこでお二人は激しいキスを交わしてて……
いや、もうコレ……キスなんてレベルじゃないよ。
お互いの舌を食べてしまうみたいに絡ませては吸い合ってる。
顎に唾液が滴れば、またそれをベロリと舐め取り合って……
スゴくイヤらしいけど、でもタイガーさんもバーナビーさんもスゴく綺麗だ。
………キースさんもこんなキスをするのかな?
きっと、するんだろうな……だってキースさんは大人だから。
昨夜僕にしてくれたキスなんて、子供にするようなものだったんだよね。
僕もタイガーさんやバーナビーさんみたいに、もっと大人でカッコ良かったら……