第3章 Sweet Darlin’=Little Honey
「ジョンは随分とキミの事を気に入ったみたいだ。」
「そうですか?
でもジョンはイイコだから誰にでも懐くんじゃ……」
「いや、ジョンが私以外の前でこんなにリラックスするのは珍しい。」
「そーなんですか……」
キースさんの《相棒》に気に入ってもらえたなんて……嬉しいな。
「ふふ……」
僕がジョンの鼻先を撫でてあげると、尻尾がパタパタと揺れた。
「やっぱり、相棒である私の想いに同調してくれているのだろうか?」
「………え?」
「私がイワンの事をこんなにも好きだから、
きっとジョンも……」
「エッ…あの……キースさん?」
僕の両肩を掴んだキースさんの顔がグイと近付いた時……
「ウォンッ!」
僕とキースさんを遮るようにジョンが立ち上がる。
「ああ、ジョン。
ダメだ。そしていけないよ。
イワンを独り占めするなんてズルイじゃないか!」
真面目な顔でジョンに向かってお説教をするキースさんの姿に、僕の顔は自然と綻んでいた。
「さあ、ジョン。
イワンを私に返しておくれ。」
するとジョンは少し何かを考えるような素振りをした後、あっさりとソファーから飛び降りてトコトコとリビングを出て行った。
「すまないね、ジョン。
さあ、イワン。
これで本当に2人きりだね。
私はとても嬉しいよ。
そしてハッピーだ。」
心の底から幸せそうに笑うキースさんを見て、僕も何だか幸せな気持ちになって……
「僕も……です。」
なんて思い切って言ってみた。
「ああ、イワン!
君はなんて可愛い、とてもキュートだッ!」
「ンゥッ……」
気が付いたら僕はキースさんの腕の中で唇を奪われてる。