第21章 背徳のシナリオ ~後編~
「なあ、バニー。
俺達、今夜は空いてるよな?
明日はオフだしさ。
今日こそ3人でメシ食おうぜ。」
「ああ……そうですね。
僕もさんにお金を返さなくちゃいけないし、
早い方がいいでしょう。
お詫びも兼ねて、昨夜よりももっとゴージャスにいきましょうか。」
「おッ……いいねー、バニーちゃん。
頼りにしてるよー♥」
「じゃあ俺、さんを誘って来るわ」なんて仕事中にも関わらず浮き足立ってオフィスを飛び出して行く虎徹さんの背中を見遣りながら、僕の口元はまた醜く歪む。
今夜こそ……
僕が思い描く『背徳のシナリオ』は、寸分狂わず進行されるに違いない。
「バニー……ど…して…?」
ああ……一気に酔いが覚めたみたいですね、虎徹さん。
顔面蒼白で茫然と立ち尽くす貴方には気の毒ですけど……
これは現実ですから、確りと受け止めて下さい。
僕のマンションのベッドルーム。
キングサイズのベッドの上には、僕とさん。
当然2人共に全裸だ。
オマケに大きく開脚したさんの中に、ズッポリと僕が挿入っているのが丸見えでしょう?
さあ………どうしましょうか、さん?
「や…だ……いやッ!
見ないで、虎徹君………
見ないでぇッ!
いやあああッッ!」