第20章 kiss the glasses 後編
左手でさんの身体中を癒すように摩り、右手でさんの中を侵していく。
もう僕は唯々、この愛おしい人に快感を与えたかった。
それでもさんの表情は一切変化する事はなくて………
僕はゆっくりと中指を抜いた。
「今夜はもう止めましょう。
無理にする事ではありませんから。」
「無理じゃないッ……
続けて……下さい!
バーナビーさんに……抱かれたい……」
ホラ……そんな可愛い事を言って、僕を困らせないで。
「今は無理ですよ。」
「やだ……大丈夫だから……」
「……………これでも?」
僕はさんの肩を抱き上げて、ペニスを見せつけた。
完全にエレクトして、先端からカウパーが漏れ出しているソレを見つめたさんの喉がヒクッと音を発てる。
「自慢じゃないけど………いえ、自慢かな。
僕のはかなり大きいらしいです。
今のさんには無理ですよ。」
さんを責めていると思われないように、頬をそっと撫でながら柔らかく微笑む僕をじっと見上げていたさんの顔がクシャッと歪み
「ゴメン…ナサイィ……」
ワアワアと泣き出してしまった。
「ああ……泣かないで、さん。」
ギュッと抱き締めてその小さな背中を摩る。
その間も震える声で謝り続けるさん。
そして微かに聞こえた一言で僕は幸せの余り、思い切り破顔したんだ。
「オネガイ……
ワタシ…ノ…コト……
キライニナラナイデ……」