第19章 Just LOVE 後編
「虎徹さん……
もう何度も言いましたが、僕は貴方じゃなきゃダメなんです。
この先、貴方以上に愛せる人が現れるかも…なんて考えられない。
それでもまだ……
僕とは結婚してくれませんか?」
「だって……
だってバニーにはもっと可愛い……」
「貴方以上に可愛い人なんて知りませんよ、僕は。
こんなにたくさんの料理を作って、
僕の大好きなお菓子まで作ってくれて、
キラキラした笑顔で『おかえり』って迎えてくれる。
こんな可愛いパートナーが他に居ますか?」
ヤバい……どうしよう。
俺、このままじゃバニーに流されちまう。
そんなのダメなのに………
だから俺は最後の力を振り絞って、最終兵器を繰り出した。
「俺じゃダメだよ、バニー。
俺ではお前に子供を授けてやれねえ……」
「楓ちゃんが居るじゃないですか。」
「へ………楓?」
「そう。
貴方と結婚すれば楓ちゃんは僕の子になります。
あんな可愛い娘が出来るなんて、
僕にはそれも嬉しくて仕方がないんですよ。
きっと甘やかしちゃうから、貴方に叱られるかな……ふふ。」
「………バニー。」
……………なあ…もう、いいか?
もう俺、意地を張らなくてもいいのかな?
バニーのお父さん、お母さん……
そして友恵。
本当にごめんな………
俺、バニーと結婚したい。
柔らかい眼差しで俺を見つめるバニーに触れるだけのキスをする。
「………虎徹…さん?」
「バニー……
俺と結婚してくれ。」