第19章 Just LOVE 後編
「は……?
何言ってンの、お前?」
突然目の前に突き付けられたマリッジライセンスと、バニーからの直球プロポーズ。
もう頭ン中の処理能力が追い付かねえ。
そりゃあさ、お互いに「好きだ」「愛してる」って言い合って、セックスだってしてる。
だからって………まさか結婚はねえだろ?
………やっぱりコレは俺がいけねえんだろーな。
俺はずっとバニーの優しさに甘えちまってた。
いつか俺から離れて行くまでは……って。
もっと早く俺の方から突き放してやらなきゃいけなかったんだ。
バニーと結婚するのは、美人で明るくて………
たくさん子供を産んでやれる健康な女の子じゃなきゃダメなんだから。
こんなアラフォーのオッサンでいいハズがねえんだから。
それをどうやって伝えるべきか………
俺は表情を強張らせたまま、猫撫で声を搾り出す。
「なあ……バニー……
あのな……」
「お前と結婚するのは若くて美人で健康な女の子……ですか?」
「えッ……何で……?」
「貴方の考えている事なんて、僕にはお見通しなんです。」
得意気に鼻を鳴らすバニーに、また叱られちまうかも…と思ったけど、バニーはその後フッと柔らかく微笑んだ。
そして俺の手にマリッジライセンスを握らせてから、バニーの両手が俺の頬を包む。