第14章 君の手をひいて歩く僕の未来
「ん………」
目が覚めたら私は全裸で、同じく全裸のバーナビーに抱かれてベッドで眠っていた。
昨夜、リビングの床で服を着たままバーナビーに無理矢理………
あの後、バーナビーに運ばれたんだな……きっと。
「おはようございます、さん。」
モゾモゾと動き出した私を抱く腕に力を込めて、バーナビーが髪にキスをする。
「………今、何時?」
掠れた声で問う私。
「朝の7時前です。」
バーナビーの答えを聞いて私は一気に覚醒した。
「仕事ッ……遅れちゃうッ!」
ガバッと上体を起こした私を見つめるバーナビーの目は寂し気だ。
「………行くんですか、仕事?」
「当たり前でしょ!」
そう言ってベッドから抜け出そうと勢い良く動いた私は
「………ッ!」
下腹部からトロリと漏れ出す感覚に身体が固まった。
コレ……バーナビーの…………
「ホラ、体調良くないんですよね?
昨夜、無理をさせてしまいましたから。」
ソレに気付いているのかいないのか、バーナビーはもう一度私を寝かせようと身体を抱いた。
「今日は1日、ここで寝ていて下さい。
さんの食事は全部用意しておきます。
僕も仕事が終わったら直ぐに帰って来るので
良い子で待ってて……」
「バーナビーは行くのに
どうして私は仕事に行っちゃいけないの?」
バーナビーがそんなつもりで言っているんじゃないって分かってる。
でも私は納得がいかなかった。
バーナビーの目を真っ直ぐに見つめて……
ううん、睨み付けて言葉を続ける。