第14章 君の手をひいて歩く僕の未来
「バ……ナビ……」
私の首筋に顔を埋めたバーナビーの手が、スカートをたくし上げて太腿を撫で回す。
「や……めて…」
「どうして?
僕に触れられるのはイヤ?」
「そうじゃ…なくて……」
「子供の作り方……知らないワケじゃないですよね?
大丈夫。
さんは心配しないで。
僕がちゃんとしますから。」
そうじゃない。
そうじゃなくて………
まるで結婚する為の切り札を手に入れるみたいに子供を作るなんておかしいよ。
そんな風に出来た子なんて可哀想だ。
バーナビーが嫌なんじゃない。
こんな手段を選ぼうとするのが嫌なんだ。
そこまで考えた時、バーナビーの指が無遠慮にショーツの中へ入り込んで来た。
何故か今日はその感触にゾワッ…と全身が粟立って
「イヤッッ!」
気が付いたら私は力の限りでバーナビーを突き飛ばしていた。
尻もちを着いたバーナビーは、きょとんとした表情で私を見つめてる。
どうして自分が拒絶されたのか分かってないみたいだ。
きっと今は何を言っても理解してもらえない。
今のバーナビーは………壊れちゃってる。
「ごめ……
私………帰るね。」
捲れ上がったスカートを整えて立ち上がろうとした時、バーナビーの右手が私の足首を掴んだ。
「ッ………」
そして声を上げる隙も与えず、ズルッ…と力任せに私を引き寄せるバーナビー。
掴まれた足首がギリギリと痛む。
「バーナビー……痛いよ。
離して………」
「どこへ帰るんですか?」
「………え?」
「さんの帰る場所はここだけでしょう?」
「バ……ナ……」
「……………もう…帰しませんから。」