第14章 君の手をひいて歩く僕の未来
50階のロイヤルスイートルーム。
バーナビーってば、一泊でリザーブしてたんだ。
やっぱり………そういうコトだよね。
色々想像しちゃって1人で顔を赤くしながら部屋に入ると、テーブルの上にさっきまでは無かった物が用意されている。
Boërl & Kroff Brut Rose…………
シャンパンだよね。
それからとても2人では食べきれない程のカットフルーツデコレーション。
「ふふ………」
苦笑いを浮かべた私はその場にしゃがみ込んでしまった。
コレ、一体いくらするの?
この部屋のリザーブだけだって、きっと私には想像も付かない金額だよね。
これがバーナビーの隣に居るってコトなんだ。
クスクスと笑い続けながら、何故か私の両目からは涙が溢れていた。
暫くの間そうしてたけど………余りゆっくりもしてられない。
急がないとバーナビーが戻って来ちゃう。
私は急いでドレスを脱ぎ、メイクも落として綺麗にセットしてもらった髪も解くと、着てきた服に着替えて部屋を出た。
そしてルームキーをフロントに預けてホテルを出てから大きく伸びをする。
「んー………
さ……家に帰ろう。」