第10章 真夏の夜の訪問者 前編
バニーは脚だ。
腕も腹も、背中にだってキレイな筋肉が着いてるけどさ……
脚技を得意にしてるバニーは……
やっぱり脚なんだよなァ。
ズブズブと飲み込まれていくソコじゃなく、筋肉が隆起する太腿を凝視している俺にバニーは楽しそうに声を掛けてきた。
「好きなんですか?
………僕の脚。」
「ん……
スゲー好き。
食っちまいたいくらい。」
「ふふ……
食べられるのは困りますけど……
ね、じゃあ触って。」
「いいのか?」
「勿論。
今夜の僕は全部、虎徹さんのモノだって言ったでしょう?」
伸ばした両手で、バニーの太腿をやんわりと撫でる。
弾力があって、ツヤツヤで……
「ああ……」
その希有な感触を堪能するために、俺は執拗に撫で回した。
「触り方……ヤラシ…」
そう言ったバニーは一気に腰を落とし、俺との隙間をゼロにする。
「ンアッ……」
「全部、挿入りました……虎徹さん。」
「バニー……」
「ア……アアッ……
虎徹さんが僕の中に……」
恍惚とした表情で腰を揺らし始めるバニーの姿に、俺の全身はゾワッと総毛立った。
この感覚は《悦楽》なのか………
それとも、………《恐怖》?
バニーの中は驚くくらいに熱くて、自在に畝っては俺のイチモツをギューギューと締め付けやがる。
この極上の感覚を味わえるのなら、それが《恐怖》であったとしたってもう構うもんか!