• テキストサイズ

君とならキスだけで【TIGER&BUNNY】

第8章 love's oracle ~dandelion~ Ⅱ


「当然、オッサンとバーナビーの奢りだよな?
 メッチャ高いモン食ってやる。」

意地悪く笑ってメニューを拡げた俺の背後から、落ち着いた柔らかい声が聞こえた。

「ゴールドスミス様、ご注文のお品をお持ちしました。」

「はあ?
 まだ何も注文してねーし……」

俺が振り返った先に居たのは、ニッコリと微笑む顔見知りのメートル・ディ。

そしてそのメートル・ディの斜め後ろに立っていたのは…………


「………。」


その名を呼ぶ俺の声は、情けない程に震えてる。

「………どーして?」

隠しきれない動揺の中、俺は頭の中でこの状況を把握しようと考えを巡らせて………

恐らく正解に辿り着いた。

「お前らの仕業か?」

オッサンもバーナビーも、千代紙までも……してやったりとニヤニヤしてやがる。

「アッ……もしかして、ロイズが俺を呼び出したのも?」

「勿論そうですよ。
 そうでもしないと貴方、シュテルンビルドに来てくれないでしょう?
 貴方は契約関係にはキッチリとした信念を持っていますからね。
 だからちょっとロイズさんにもご協力を頂いたんです。」

またしても『いい気味だ』と言わんばかりに口角を上げるバーナビーに俺が唇を噛むと

「ま、そーゆーコトだから。
 晩メシはさんと2人で楽しんでくれよ。」

オッサンがそう言って3人は席を立っちまった。
/ 461ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp