第7章 love's oracle ~dandelion~ Ⅰ
「なァ……。
俺にもう一度チャンスをくれ。」
「……チャンス?」
「ああ。
もう一度、俺と約束してくれよ。」
「デートの……?」
「そーだ。
けど、今度は公園で待ち合わせとかじゃねー!
俺がリムジンでを家まで迎えに行く!
到着したら、もちろんママにもちゃんと挨拶するからな。
俺はスーツとウイングタイでビシッとキメて……
あ、もドレッシーに頼むぜ!
ドレスコードのあるフレンチへ行くんだからさ。
髪もセクシーに結い上げちゃって………」
「ふふッ……」
勢い良く捲し立てる俺に呆れた様子で、漸くは笑ってくれた。
「お前……俺がふざけてると思ってる?」
「ううん。
私、そんな大人のデートなんてした事ないから。
夢みたいだなぁ……って。」
はクスクスと愛らしく笑い続ける。
気が付くと俺は……極々自然な流れで、の額にキスをしてた。
そのキスを受け入れてくれたが堪らなく愛おしくて……
「のその夢……
俺が必ず叶えてやるから……」
俺はまたの小さな身体をギュッと抱き締めたんだ。