第6章 Loving you is Killing me.Ⅲ 後編
虎徹さんの指が1本、僕の中に入ってくるのを感じる。
ゆっくりと……確かめるように……
僕はそれを仰向けに寝転がって、開脚した自分の膝裏を抱えたポーズで受け入れているんだ。
「ホラ、バニー……もっと脚開いて。
ちゃんと自分で支えて……」
「恥ずかしい…です。
………虎徹さん。」
「………………。」
無言のまま、もう1本の指を差し込んだ虎徹さんは
「……んぅ…」
堪らず声を上げた僕の顔を、空いている方の手で撫でながら小さく、でもハッキリと呟いた。
「ちゃんと……慣らしてもらってンだな。」
その瞬間、僕の身体と表情はブルーローズに凍らされたかのように固まる。
いくら虎徹さんが受け入れてくれたとしても、僕がしてしまった事は完全に払拭出来るハズないんだ。
事ある毎にこうして、虎徹さんを苦しめてしまう。
やっぱり、僕が虎徹さんに甘えるなんて許されるワケない………
僕を見つめる虎徹さんのアンバーカラーの瞳、それを見上げる僕の目が一気にジワッと滲み出した。
「あッ……違う!違うぞ!
バニーを責めてるんじゃなくてッ……」
「……でも…僕は…」
そう絞り出した僕の声は涙声になってしまった。
「ああ……ゴメン。
泣かないでくれよ……バニー。」
虎徹さんはチュッ…と僕の唇を啄んでから微笑む。
「こんなコト言うの……オカシイって自分でも思うんだ。
でもさ……何かオレ、嬉しくて。」