第6章 Loving you is Killing me.Ⅲ 後編
「じゃあ……呼んで下さい。
僕の名前……」
「………お前の、名前?
バー…ナビー…?」
「違うッ!
『お前』とか『バーナビー』じゃなくてッ!
貴方の……
虎徹さんだけの呼び方で……」
必死に訴える僕をじっと見つめていた虎徹さんの目がフワッと柔らかく細められる。
そして………
「………バニー。」
「ンッ……」
名前を呼ばれただけなのに僕の身体はビクンと跳ね上がった。
「そーだな……オレ、ワザと呼ばないようにしてたんだ。
お前を突き放したオレが、そんな風に呼んじゃいけねえと思ってさ。」
「だからッ……『お前』じゃなくて……」
「バニー。」
「……………ッ。」
「バニー……返事は?」
「…………ハイ。」
「可愛い、バニー。」
「ハイ…虎徹さん。」
「オレだけのバニー。
バニー……好きだ。
バニー……
バニーちゃん……」
「ンンンゥーーッ……」
「だーかーらァー……
もう泣くなって。
バニーが泣く姿なんて見たくないってオレ、言ったろ?」
「だっ…て……ンク…」
「だッーーー……もおッ…」
再び僕と虎徹さんの唇が重なり合う。
そのままチュッ…チュッ…と唇と舌を啄みながら、虎徹さんの手が僕の衣服に掛かった。