第6章 Loving you is Killing me.Ⅲ 後編
「お前がさ……
このままライアンと続きがしてえって言うなら
オレ、お前を手放してココを出て行くよ。
そんで、もう2度とお前らの邪魔はしねえ。
でも……
お前がまだオレのコト、好きだって言ってくれンなら……」
もう、認めてもいい。
これは僕の自惚れなんかじゃないって。
虎徹さんも僕を好いていてくれてるんだって。
僕はまた泣き出しそうになって、顔を伏せてから
「………離さないで。」
腰に回された虎徹さんの両手をギュッと握った。
……………そう、ライアンが目の前に居るのに。
「あーあァ………」
心底呆れたようなライアンの大きな声。
でもそこにはいつも通りの優しさが含まれていて……
「やっぱそーならなきゃオカシイだろォ?
アンタ達、お互い好き同士のクセにまどろっこしいんだよ……ったく。
なーンにも難しいコトねーのにさァ。」
「あ……ライアン……僕…」
「あーもうイイって!
俺も泣き虫ウサギちゃんの世話には飽き飽きしてたしさ。」
ライアンが本当はそんな風に思っていない事なんて丸分かりだ。
だけど虎徹さんの腕に甘えてしまっている今の僕には、何を言った所でライアンに失礼なだけ。
虎徹さんもきっと同じ気持ちなんだろう。