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君とならキスだけで【TIGER&BUNNY】

第5章 Loving you is Killing me.Ⅱ 後編


濡れたままのバーナビーを引き摺るようにベッドルームまで連れて行く。

まあ、俺だってビショ濡れだけど。

それで5人は楽勝で寝られるんじゃねーかってくらいデカイベッドへドサッと放り出してやった。

「……ライ…アン?」

何だよ、その怯えたよーな目は。

俺をこうさせてんのはアンタだろ。

もう、逃がさねー。


「さて……バーナビーはどっち?」

「え……どっち…って?」

俺はベッドサイドのキャビネットからローションを取り出すと、それを持ったままバーナビーへ近付く。

「オイオイ……
 そーやってカワイコ振るのも中々ソソるんだけど
 今は俺、余裕ねーからさ。
 俺が手に持ってんの……
 何をする為のモンか分かんだろ?」

相変わらず顔は真っ赤だけどさ、ローションをガン見して喉をコクリと鳴らす辺り、流石にソレは理解出来るみてーだな。

「……で?
 バーナビーは突っ込みたい?
 それとも、突っ込まれてーの?」

「あ……え……?
 でも…貴方……」

「あー…俺はどっちでもOKな人だから。
 アンタの好きな方で構わないぜ。」

そんなさー…物珍しい生き物を見るような目で俺を見んなよ。

俺みたいなヤツって結構居るぜ。

いや……居ねーか?

まーでも俺は実際どっちの経験もソコソコあるし、どっちでもちゃんとイケるし。

どっちも……ってのは『突っ込む』のも『突っ込まれる』のも……

『男』も『女』も……ってコトな。
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