第2章 俺は何も知らない
それからもは変わらず俺に会うと声をかけてきた。
『木葉先輩っ!』
目を瞑っていてもの声はわかるのに、の考えている事は何もわからない。
どことなく赤葦と仲良くなってる気もする。
『木葉先輩、いつになったら好きになってくれますか?』
ある日に言われた。
「んーどうだろうなー」
正直、もう既に好きだ。
でも言わない。言えない。
と赤葦の関係がわからない。
気になりすぎて、赤葦に直接聞いてみることにした。
「なあ、赤葦っての事好きなの?」
「好きですけど…木葉さんの好きとは違いますよ」
「…は?」
「あれ?違いました?」
「おまっ…気づいて…」
「とっくに」
どうやら俺の気持ちは赤葦にはお見通しだったらしい。
「さっさと告ってください」
半ば投げやりな気もする赤葦の応援。
応援…なのか?
でも、俺は知ってる。
あの日、と赤葦が内緒話をするように話していたことを。
赤葦はの何かを知っている。
でも、俺は何も知らないんだ。