第5章 お前と俺と
『木葉ぁーーっ!おめでとーーーっ!!』
体育館中に響くような木兎の声に、俺もも驚いて肩が跳ね上がる。
大声の主の方を見ると、体育館の扉の陰からぞろぞろバレー部員が出てくる。
まさか俺、公開告白した…?
でも、まだ朝練までは時間が…と体育館の時計を見ると、そろそろ集まってもいい時間。
結構早く来てたのに、いつの間にか時間が経ってたのか。
「木葉!おめでとー!!今朝のニュース見たぞ!」
「木兎さん、少し静かにしてください」
煩い木兎の後ろから赤葦が歩いてくる。
「赤葦、ありがとな」
『赤葦くん、ありがとう』
俺とに、同時にお礼を言われた赤葦は、少し驚いて目を見開いた後に、
「どういたしまして」
そう微笑んだ。