第19章 Just LOVE 前編
まぁ、そんな虎徹さんなんですが、一仕事終えてシャワーを浴びると、また一気に色気を放出するんですよね。
シャワールームでは、冷静さを保つのに必死で……
頭の中は、
早く家に帰りたい
早く二人きりになりたい
早く虎徹さんを……
「おい!バニーっ!」
「…………」
「バニーってば!バニーちゃんっ!!!」
「え?あ……すいません」
「何?考え事?」
なんて言って僕の顔を覗きこんでくるから、僕は態と言った。
「はい。貴方の事を考えていました」
「俺?」
そして、じわじわと……
「はい」
「目の前にいるのに?」
虎徹さんを追い込むように、ロッカーに近付き……
「えぇ。いけませんか?」
虎徹さんの逃げ場をなくして
僕はロッカーにドンと両手を突いた。
僕の腕の中には、可愛いらしく見上げてくる虎徹さん。
「バニー……これ、壁ドン?」
「……ロッカードン?ですかね?」
そう言って顔を近付けると……
バチン!!!
「……」
虎徹さんが僕の両頬を挟んできた……
「お前な~どこでも、さかんなよ~」
「……可愛い貴方が悪い」
「はぁ!?何言ってんだよ、バニーちゃんっ!!!」