第19章 Just LOVE 前編
初めて会った時?
まぁ出会い方は『良い』とは言い難いですね。
正直頭が痛くなりましたよ。
こんなお荷物と一緒にヒーローをやって、ウロボロスを倒すなんて、ね。
考え方は古くさいし、妙に年上風吹かせてくるし、お節介だし、声は大きいし、炭水化物ばかり好んで食べているし、、、
まあ、ほんと……最初の頃は同じ場所にいるだけで不快になることも多くて……それが……
いつからだろう
同じ場所にいて、同じ物を見て、あんなに違う感覚だったのに
いつの間にか
そう、いつの間にか
同じ気持ちを共有して、同じ感覚で物事を感じ始めたんだ。
そんな風に彼は僕の中に
染み込んでいった。
僕の心を無理矢理こじ開けた訳でもなく、
自然に
僕と虎徹さんの距離は
縮まっていた。
そして、お互いが掛け替えのない存在になっていたんだ……