第2章 キスだけじゃ、止められない
調べた……
彼の行動を調べ尽くした……
えぇ。調べ尽くしたで、ござるよ……
あ、いま、ヒーローじゃなかった。
彼は事件の無いときはほぼ毎日、この時間、この公園でジョンの散歩をさせる。
そして、必ず噴水前のベンチで休憩する。
そう
だから僕は、いつもこの木の影から
彼を見ていたんだ……
大好きな彼を……
そして、今日こそは勇気を出して
声をかける!
いや、普通に声をかければ、決してストーカーなんかとは思われない。
おまけに僕達は、ヒーロー仲間なんだからイヤがられることもないだろう。
でも、違うんだ。
僕の想いは……
ただのヒーロー仲間から
そう1歩、
1歩でいい!!!
進みたいんだ……