第16章 if...
社会人になったら、一人暮らしをする!!!
なんて息巻いていた楓も、結局、嫁に行くまで俺達と暮らしていた。
ま、社会人になってすぐオリエンタルタウンに住んでた時の同級生と再会して、出て行っちまうんだけどよ……
楓の結婚式の時なんってサ、
バニーがバケツ何杯分だっ!?ってぐらい、泣いちまってよー
何かそんだけ泣かれたら、俺、泣けなくなっちまって
「バカだなぁ~家族が増えたって思えばいいだろぉ?」
なんて慰めてんの。
でも、バニーにとっちゃ、楓は自分の子供以上に子供だったんだ。
だって俺達の間に、子供は持てねーだろ?
いや、俺、言ったんだぜ?
「養子を貰って、俺達二人の子供として育てよう」
って。
そしたらさーアイツ
「僕達二人には、楓ちゃんがいるじゃないですかっ!今、二人の間に子供が来たら、淋しい思いをするのは楓ちゃんですよっ!」
なんて本気でキレてさー。
嬉しかったのと同時に……
バニーの相手が俺じゃなかったら、バニーには家族が増えたのに……
なんって考えが浮かんじまうんだよな。
ま、そんな事、口に出して言った日にゃ、バニーのヤツ怒っちゃって、もーそりゃ大変なんだけどよ。
けどさやっぱ、バニーの遺伝子を残してやりたくってさ……
俺はずっと、チャンスを伺ってたんだ……