第16章 if...
俺達は付き合いだしてすぐに、一緒に住み始めた。
ま、最初はケンカばっかだったな。
でもすぐに俺達はお互いがなくちゃなんねー
そんな関係になった。
楓が小学校を卒業すると同時に、シュテルンビルトへ呼び寄せ、そして俺達は結婚した。
楓を迎え入れるのは、バニーたっての希望だった。
そのために、俺達は籍を入れたんだ。
ま、これも色々あってよ。ずいぶんマスコミに叩かれたりもしたんだけど……
結婚した翌年から5年間毎年、ベストカップル賞なんての受賞しちゃってさ、
殿堂入りまでしたんだよなー。
で、俺達3人は、本当の家族のように仲が良かったんだ。ま、思春期の楓を支えてくれたのは、バニーだったんだけどサ。
俺は一人、オロオロするだけで……
そんな楓は友恵に似たんだろう。
シュテルンビルトの学校へ入学したとたん、スキップしまくって……
二十歳になる前には大学を卒業していた。
楓の能力に目をつけていたアニエスは、楓をヒーローにしたがって……楓も少しその気になってたんだけど……
バニーのヤツ……
「どうしてもヒーローになると言うなら、僕を倒してからにしなさい!」
なんって、俺より父親らしいこと言っちゃってさ……
結局、楓は今まで勉強してきたことを活かせる会社に就職したんだ。