第15章 How to A B C & ...!? 前編 A&B
スィートルームへ続くエレベーターは、カードキーを持った人しか乗れない。
そう必然的にエレベーターの中は、僕達二人きり。
エレベーターの奥に押しやられた僕は、虎徹さんの腕の中でさっきまでの甘いキスとは違う
激しいキスに溺れそうになっていた……
息をするのも苦しい……
口からは、はしたなくヨダレがつっ……と垂れてしまった……
僕はそれが恥ずかしくて、思わず
バッと顔を離して、腕で口元を拭おうとした。
するとその腕を虎徹さんが掴んで、僕の目を見ると
「全部、俺のモンだ……」
って!!!えーーーーーっ!!!
僕のヨダレをペロッと舐めたーーー!!!
また真っ赤になって固まる僕を、虎徹さんは優しく……でも、もの凄い色気を放って見つめてくる。
もう僕はその瞳だけで、膝が震えて腰が砕けそうになっていた。
虎徹さんはそれに気付いているのか、いないのか……
僕の腰をさっきよりもグッと強く抱くと、また唇を重ねてくる。
そして、静かにエレベーターが止まった……