第9章 虎徹さんの恋人
「まだ洗ってないっ!!!」
「貴方だって僕にしようとしたでしょう?」
「いや、あれはどーなってんのかなぁ~って……」
うっ……
バニーが俺の股の間から顔を覗かして、めっちゃ睨んできてる!!!
「そうですか……じゃあ、やっぱり次は僕の番だな……」
「うわ、バニーちょっと!!!」
「僕も気になるンですよ、虎徹さんのここ……」
わ、わ、わ、わ!!!
俺はガバッ!と上半身を起こすと、バニーの頭に両手をやり、顔を上に向けさせた。
「もう!なんなんですか?」
「先にこっちだ」
「え?」
チュッ
「おかえり、バニー」
俺がニカッと笑ってやると、バニーの顔が真っ赤になった。
「た、ただいま……虎徹さん……」
あー真っ赤になったバニー!可愛い過ぎんだろ!
今日はこのまま甘い夜に突入か……
なんて思った矢先
BEEP!BEEP!BEEP!BEEP!
嘘だろッ!?
思わず俺とバニーの目がバッチリ合った。
『………………』
「行くか!」
「ええ!」
ニヤッと笑って、さっきまでの真っ赤な顔は、あっと言うまに、キリッとしたヒーローの顔になる。
ま、風呂場で抱き合ったままなんだけど……
「さっさと片付けますよ!虎徹さん!」
「あぁ!お楽しみは、後でなっ!」
俺達は、タオルで身体をサッと拭いて着替えると、そのまま玄関に直行した。
「あっ!忘れもン!」
「えっ?」
チュッ
俺からバニーに“約束”のキス。
お互い無事でまたここに戻って、愛し合うための。
「行きますよッ」
照れたバニーがドアノブに手をかけた。
「おぅ!」
さ、今夜も出動だ!
行くぜ!バニーちゃん!
end❤️