第7章 dandelion ~love's oracle~ Ⅱ
アニエスの答えは単純なモノだった。
「視聴率、獲れそう?」
「へ?」
そうだ、この女はそんな女だ。
「うーんそうね、撮り方次第ではかなり視聴率は獲れそう……だけどライアン、貴方もうすぐここから居なくなるのよね?」
「ま、そうだけどよ。俺の出来ることはなんでもするぜ?」
俺のその言葉を聞いたアニエスが、思いっきり口角を上げてニヤリと笑うと
「その言葉、忘れないでね」
なんて脅してきやがった。
思わず苦笑いが漏れるも、
「あぁ。男に二言はねぇ」
俺は迷わず言った。
「OK、わかったわ。バーナビー、タイガーちょっといかしら?あ、ライアンはもういいわ。お疲れ様」
「…………」
なんかイヤな予感しかしねーけど……
けど、良かった。
これでアイツ……いや、には、明るい未来が見えるかもしれない。
これが俺にできる、への最初で最後の贈り物だ。