第5章 Loving you is Killing me.Ⅲ 前編
「あぁ!あの瓦礫の時の!大丈夫でしたか?」
「ハ、はイっ!!!」
あ、ダメだ。
「プッ……」
笑っちゃいけないと思って我慢していたんだけど……
声が漏れてしまった……
「バーナビーさんっ!!!もうっ!!!」
バシバシと今度は可愛いらしく、僕の事を叩いてくる。
「ハハッ、ごめんなさい」
「笑うなんて、酷いっ!!!」
顔を真っ赤にして怒っている千代紙さんを見て、
折紙先輩が
「バーナビーさんは、千代紙さんとすごく仲良しなんですね?」
ニコニコしながら言ってきた。
「えっ!?」「えっ!?」
僕と千代紙さんの声が重なり、思わず顔を見合せる。
そして僕はこう言ったんだ。
「そうなんです。僕の新しい友達なんですよ。ね、
『千代』ちゃん」
「ち、ちょっと!ちゃん付けは、失礼なんじゃないっ!?」
「えっ?そうですか?雰囲気にピッタリですよ?」
折紙先輩が真面目な顔でそう言うと、また千代ちゃんは顔を真っ赤にして
「ソ、そうデスか?」
だって。
もう僕は笑いが止まらなくなって、千代ちゃんは、やっぱり顔を赤くして怒っていた。
そう。僕には新しい友達が出来た。
“彼”の名前は
「千代ちゃん」
僕より少し年上で、可愛いらしい男友達です。
おまけend