第5章 Loving you is Killing me.Ⅲ 前編
僕の身体には、そう、無数の……
キスマークがつけられていた。
そのキスマークを見た時に突然思い出した!
夜中、僕が目覚めた時に優しくかけられていた声の事を!!!
『もう怖くないぜ、バーナビー。
俺はどこにも行かねーから。
ずっとアンタの側に居る。
大丈夫だ。
怖くない。』
あの声は……
ライアン!!!
そうだ……彼は……
傷ついて……過去の思いと、一人になることの寂しさが交錯して怯えていた、僕の側にずっと一緒にいてくれたんだ……
今もきっと離れていても、彼は僕の事を想っていてくれる……
僕は彼に……ライアンに……
酷いことをしてしまった…………
言い訳なんてしない。
彼の優しさに甘えてしまったんだ。
後悔と……太陽のような笑顔のライアンの顔を思い出すと……
バスルームにくぐもった僕の泣き声が
響いた……