第7章 Promise
私たちの出番は、新人のため早く回って来た。
アイドル部門は、女性、男性の順番で行われるから、
TRIGGERよりも早く歌うことになった。
天へ、ファンのみんなへ、気持ちを込めて歌うよ。
「それでは続いて、今年アイドルの世界に新しい風を吹かせた、
Canere!」
きゃあああ、という歓声に包まれステージに立つと、
曲のイントロが流れてきた。
私がCanereの曲の中で1番好きな曲。
最初のメロディは、驚くくらい綺麗に出た。
今までの思いを全部込めて歌った。
隣で歌ってる零ちゃんもすごく楽しそうで、
まるで2人の世界にいるみたいだった。
ファンの人の声なんてもう聞こえなくて、
ひたすら歌った。
心から、楽しいと思えた。