第4章 progress
明日も朝からドラマの撮影があるため、
みんなと連絡先を交換して帰らせてもらうことにした。
「あすか、送るよ。」
天も明日撮影があるのは一緒なのに、
夜中だし危ないでしょ、と家まで送ると言い張る。
いくら断っても譲らないから、お言葉に甘えて送ってもらうことにした。
家までの距離はそう遠くなかったというだけあって、あっという間だった。
「また明日ね、あすか」
私が家に入るまでずっと見届けてくれて、手を振ったら手を振り返してくれた。
なんだかすごく胸がくすぐったかった。
しばらくすると、天からラビチャがきていた。
夜は冷えるから、喉冷やさないようにね、なんて。
彼はどこまで優しいんだろう。
ありがとう。天もね、とだけ返してベッドに寝転ぶと
すぐに睡魔が襲ってきた。
今日1日で、たくさんのことがあった気がする。
まだ飲み中の零ちゃんたちに、飲みすぎないようにね、と送り瞼を閉じた。
久しぶりにぐっすり眠れた。