第3章 難関。
幼い頃の記憶だからと聞いてはいたものの…
あまりにも景色がぼんやりしすぎて、
私にとっても地元のはずが、ほとんど何処を
歩いているのか分からないでいた…。
「…あかん。とにかく、まだ比較的ハッキリしてる
物を書き出していくしかないなぁ…。」
普段からメモ帳なんて持ち歩かないけど、
ポケットにメモ帳の存在を思い浮かべ、
手をつっ込んだ。
(こんな時、夢の中って便利やわ。)
取り出したメモ帳は…いつも…
浩二君が持ち歩いている物と同じ物だった。
「…だから!!…何で!!」
…なんか…恥ずかしくなってしまった…。