第61章 【微エロ】【おそ松ルート】松野おそ松はしつこい
部屋の中、ただすることもなく床に転がっている私とおそ松。
たとえ指の先や髪の毛の先でも、体の一部が触れていればどちらかが引っ張られるということはないので、仕方なくくっついて二人ダラダラと過ごしている。
「ねぇ………こんな薬使ってまで、私と一緒にいたかったわけ?」
「は、はぁ?! そっ、そそそんなわけねーし!! 違うし!!」
「ふーん……なんだ、違うのか! ざーんねん!」
あ、今ちょっとだけ素直になれた気がする。
「え? 残念? ……ぅ、嘘嘘っ! そう! そうなんだよ~ずーっとナス子とくっついてたくてさぁ、そこに都合よく都合のいい薬なんかが手に入ったもんだから、つい……」
慌てた様子でおそ松が言ったことは、多分本音だと思う。
そりゃ、私だって好きな人にずっと一緒にいたいなんて言われたら勿論嬉しいし、同じ気持ちだ。
でも私は仕事もしている社会人で、おそ松とは違って責任だってある。
やりたいことばかりをして、生きてはいられないのだ。
死ぬほどお金があれば別なんだろうけど、残念ながら私は清々しいほどに一般庶民だ。
「せっかく休みになったんだしさぁ、なぁナス子……」
「………や、ヤだ……」
腰を引き寄せてそう囁いてくるおそ松に、何を言わんとしているのかすぐに察する。
おかしいでしょ、さっき喧嘩したばっかなのに早速って!
というか……初めてシてからというもの、毎日のように身体を求められている。
実際に毎日シているかどうかは言わないけど、会えばセック×というのは、どうなんだろう……。
恋愛経験など皆無な私は、他と比べようがないし、そんなこと例え仲の良い友達でも聞きづらい。
「なんで!? じゃ今日ただこうやってずっとくっついてるだけってこと?! 無理! 絶対無理だね!! ち×こ破裂するよ?!」
「………」
「……なぁ、なんで? 俺とすんの嫌なの?」
「そ、そうじゃないけど……っ」