第61章 【微エロ】【おそ松ルート】松野おそ松はしつこい
外側からドアノブを回されると、ドアをあっさりと開き、外へ出る。
「……ねぇ、おそ松……ど、どうしたの? なんか変……」
「俺は普通だけど? あ、俺もトイレ入っていい?」
「う、うん、それは勿論いいけど……」
おそ松がトイレに入りドアを閉めると、なんだかぞわぞわとして、もしや風邪でも引いたかなとそこを離れようとすると、またさっきと同じ違和感を感じて、足元を見る。
「………ん?」
歩き出している足は、やはり動いているが、床を滑るばかりで前に進まない。
それどこか、体全体が何だか後ろに引っ張られているような感じさえする。
「なにっ?! なんなの一体!! 何が起こっているのだ!! っふんっぬぬぐぐぐぐっ……!!」
まるで風速30m/sの猛烈な向かい風に立ち向かうかの如く思いっきり床を蹴って前に進もうとすると、多少は進むものの、ほとんど前に進めない。
「うっぐぐぐぐ……っなんっ……でっ……だぁぁぁ!!!」
それどころか、力を抜いた瞬間、まるで伸びたゴムが元に戻るかのように後ろに引っ張られて、トイレのドアに背中がくっついてしまう。
ガタガタと音を出しておそ松がドアを開けようとしているのがわかった。
「おいっ! 出られないんだけど?!」
「ちょっ、待って! ふんぬぅぅぅぅぐぐぐぐああぁぁ!!」
必死になってドアから離れて、その隙におそ松がトイレから出てくる。
「ぐあああって……お前一応女子なんだからもうちょっと可愛い踏ん張り方とかあるだろ……」
「おそ松ぅぅぅ!! アンタ!! 私に何かしたでしょ?!」
「……………………………え? なにも?」
「間が長すぎるっっっ!!! 何したコルァ━━━━!!!」