第61章 【微エロ】【おそ松ルート】松野おそ松はしつこい
いくら神様にお願いしても、素直になりきれなかった私が、今自分からおそ松にくっついている。
………えええぇ、マジで?! ゴッド凄くない?!
こんな時間差でお願い叶えてくれるの?!
こんな二次元みたいな事起こりますかね……っ。
「な、なんだよお前急に……」
「いや、私も何がなんだかっ」
「ナス子……」
「なっ……なに?」
急に真剣な声で名前を呼ばれて、不覚にも脈が速まる。
おそ松はいつもお茶ら気ていることが多い分、たまに真面目なことや真剣な顔をすると、普段とのギャップに戸惑ってしまうことがままあるけれど、未だにそれには慣れない。
意味がわからぬままくっついてしまっている私に、おそ松に急に手を握られ、視線を捕らえられる。
「なぁナス子……キスしていい?」
「は、は?! ……い、いつもそんなこと聞かないくせに……っ」
「それもそうだな……ん」
「っ……ん……」
おそ松は、セック×も好きだけど、キスも好きだと思う。
私だってもちろん嫌いじゃないし、どちらかというと好き、だけど、おそ松の場合、キスだけで済まないからこの先のことを思って身構えてしまうのは否定できない。
だってさっきあんなに喧嘩したのに最終的にはそういう流れに持ってこうとしてたしね。
唇が離れ、視線が絡み合うと、さっき以上に顔が熱くなるのを感じる。
「お、おそ松……? どうしたの……?」
「……もっとしたい」
「っ……だ、駄目っ! キ、キスだけならいいけど……っおそ松止まらなくなっちゃうでしょ?! 今日この後仕事行かなきゃだしさ……っ」
思った通り。
いつもこのパターンで、自分もついつい流されてしまうからいけないんだ。