第61章 【微エロ】【おそ松ルート】松野おそ松はしつこい
<ナス子side>
あぁ、もうっ! なんでいつも喧嘩になっちゃうんだろ……。
私のこの素直になれない性格が悪いのも重々承知ではあるんだけど。
でもあんなに大きな喧嘩になるなんて。
まぁ、いつも喧嘩してるからそう変わらないと言えば変わらないんだけど、一度拗ねたらおそ松は面倒だからな━━━━。
「謝りに……行こうかな?」
膝にいるミケ子を撫でながらおそ松の事を考える。
毎日ウチに来てはくっついて、喋って、キスして最終的にはエッチ。
今日も喧嘩してる途中で押し倒されて、さすがにそのテンションからのエッチはしたくなかったから思い切りぶん殴ってしまった。
シてる時だけ素直になれるってのもおかしな話だよね。
その場の雰囲気に酔ってしまい、その時は勢いに任せて言えるのに。
「なんで普段から素直に言えないんだろう、大好きだよって」
自分の性格に嫌気がさして、このままでは嫌われてしまうのではないかと不安になっていく。
こんなネガティブでマイナス思考な所もアイツはわかってくれてるんだけど、それだって甘えてることになるよね?
態度や言葉に出さないと伝わらない事だってある訳だし。
私が頭を抱えていると、誰かが玄関の鍵を開けた音がして、すぐに相手がわかる。
ウチの鍵を持ってるのはおそ松しかいないし。
「…………よ、よぉ」
「…………いらっしゃい? それともお帰りなさい?」
「………どっちでもいいよ別に」
部屋に入ってくるなり気まずそうなおそ松。
同じく私も気まずくて、つい怒ったままの表情になってしまう。
「あの、さぁ……」
「……ごめん」
「は?」
何かを言いかけるおそ松に、私の方から謝罪する。
本当は喧嘩なんかしたくないし、もっとおそ松とくっいてたいって思うんだよ、私だって。