第60章 【R18】【十四松ルート】その後
「落ち着くんだ一まぁつ!! ま、まずいっ……一松の体温がどんどん低下していく……このままじゃ死ぬかもしれんぞ……!」
「来世ではまたたびに生まれて猫に食べられたい人生だった……じゃあね……みんな……」
「いちまぁぁぁ━━━━つ!!!」
「いや、何を見せられてんの……?」
床に仰向けになり体の上で手を組み死んでしまった一松に、泣きながら突っ伏すカラ松。
急に始まったミニコントを黙って見ていたトド松だったが、六つ子の中で育まれてしまった突っ込み根性が顔を出してしまう。
気を取り直してナス子と十四松に向き直り、なお食い下がる。
「バカはほっといてさ、ねぇナス子姉、ホントに何がどうなってるわけ?! どうして付き合うことになったの?! ちゃんと説明してってばぁ!」
「いやぁ……さすがに事細かに説明するのは……ねぇ? 十四松?」
「そうだね! だからそういうことで、こういうことになったんだよ!」
「「「「だからわかんないって!!」」」」
死んでしまった一松以外の全員の声が揃う。
ナス子は姿勢を正し、正座をして前に三つ指をつき、真剣な表情で5人を見つめ口を開く。
「……と、いうことでっ」
「いやわかんない」
思わず脊髄反射のように突っ込みをしてしまったチョロ松を、隣にいたおそ松が肘でついて黙るよう促す。
「十四松くんをっ、わ、私に……くっ、ください! 幸せにするし幸せになりますのでっ!!」
まるで色々すっ飛ばして結婚でもするかのような台詞に、今度こそ開いた口が塞がらなくなる面々。
「幸せになり~マッスルマッスル! ハッスルハッスルぅ!! 姉さん、ボクたちに起こされちゃったから眠いでしょお? 一緒に寝る?」
「そういえばそうだった……ふあ……そう言われたらまた眠気が……うん、寝ようかなぁ」
報告もちゃんとしたことだし、兄弟達には悪いが、せっかく一緒にいてくれるという彼氏を帰らせる理由もなく、抱き枕代わりになってもらおうとそれを了承する。
「あっ、大丈夫だよ、何もしないから!」