第59章 【R18】【トド松ルート】その後
美味しいディナーで心とお腹が満たされた二人。
ここに来るまでのことなど忘れ、至福の表情で各々飲み物を口にする。
「やばい、幸せ……美味しすぎて」
「ぼくも……メインの牛頬肉のワイン煮込みだっけ? やばかったよね」
「ヤバイ……私でもわかる……ていうか、結構なボリュームのコース料理だったけど…トド松、アンタお金大丈夫なの?」
煌びやかなホテルのコースディナー。
思ったよりボリュームがありそして使われている高級食材の数々に、トド松の財布事情が心配になるナス子。
ニートである彼にとって、二人分のこのディナー代は打撃なのではないだろうか。
まぁもし大丈夫じゃなくても自分が払えばいいやと思っているので、別にトド松に持ち合わせがなくても問題はないのだが。
「だぁいじょーぶっ! 今日は姉さんはそんな心配しないで、全部ぼくに任せてただ楽しんでくれればいいんだよっ」
「そ、そう……? わかった…あ、でもホントに困ったら言ってよ?」
「だから大丈夫だってぇ…!」
ドレスコードがないのが不思議なぐらい豪華なホテルディナー。
なんとなく金額の予測はつくが、ここはトド松を立ててこれ以上の追求はしないようにする。
二人はレストランを後にし、フロントに向かうと部屋のカードキーをもらい、案内された部屋へと入る。
「わあ……! すごい! 綺麗!」
「ちょっとねえさ……、ナス子、いい年してはしゃがないでよね」
「何かございましたら内線1番のフロントまでご連絡ください」
「ありがとうございます」
ドアを閉め、二人分の荷物をダブルベッドの脇へと適当に置き、すっかりはしゃいで窓の外の景色を見るナス子の後を追い、トド松も窓の外へと視線を移す。