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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第58章 【R18】【チョロ松ルート】その後



「……っじゃあ、練習する?!」

「は? 練習??」

 突如閃きが沸いたようにおそ松の目が光り、悪戯な笑みを浮かべた。
 この笑みは余りロクな事にはならないのではとナス子はたじろぐ。

「そう! 練習!! 俺をチョロ松だと思ってやってみんの! ほら、俺達同じ顔してるしっ」

「えー……同じ顔でも全然違うよぉ、チョロ松はもっと……その…」

「なんだよ?」

「か、可愛くて……カッコいい………気がする」

 こいつは重症だ。
 あのチョロ松の事を可愛いとかカッコイイとか言っている。
 若干惚気を聞かされた事に呆れた溜息が出て来るも、仕方なさそうにナス子に向き直る。

「今は! 俺はチョロ松!! いいか? 違うように見えても顔くらいは真似できっからなっ」

「う……うん、わかった!」

 沈黙が流れる、何をすればいいか正直ナス子はわからない。
 先程より口が若干への字になったおそ松を見たまま動くことが出来ない。

「ほらぁ、早く何か言わないとわからないよ?」

「な、何をすればいいかわからないんだけど?」

 ああ、なるほどと言う顔でポンと手を鳴らすとニカリと笑ってアドバイスをする。

「そんなの簡単じゃ~ん、お前から抱き付いて押し倒して、愛を告げる!! それだけの事だって」

「え、それをおそ松に私がやるの? それなら別にチョロ松に……わぁっ!」

 何故か練習をするハズだったのだが、手を引かれおそ松に押し倒される。
 何をされるでもなくおそ松は上からナス子の顔を覗き込んだ。

「どう? ドキドキする?」

「………いや、別に…?」

 最早ナス子の心の中はチョロ松しかいないらしく、押し倒されても何らドキドキもしないし、相手はセクハラの申し子のおそ松である。
 ただビックリはしても何の感情すら芽生える事はなかった。
 前は六つ子達を意識していた事もあるのに、恋とは不思議だ。
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