第58章 【R18】【チョロ松ルート】その後
「はぁ~、その顔やめてぇ! 俺だって我慢してるっつーのに」
「そうだね、童貞捨てたくて色々我慢してるんだよね…大変だね」
「そうじゃねぇよ! 残念ニブちん女が!!」
「ムッ、こっちが真剣に言ってるのに何さ!」
このままではまた喧嘩になってしまう。
ここは落ち着いてお茶でも出そうと立ち上がり横を通ろうとすると、その手をおそ松が掴む。
「チョロ松とは、どこまでいってんの?」
「え?」
「だーかーらー、致す事はまだしてないって事だろ? それの他にはどこまでいってんのって聞いてるんだけど!」
ここまで話したらもうぶっちゃけてもいいのかとナス子は考え、おそ松の隣に座る。
「キスしたり抱きしめたりするくらい……かな? 特にどこか触ってくるとかはない、よ」
━━━━━━━━馬鹿な弟だ……
俺達がどんな思いでお前らを見てるとも知らないで……
「ふーん……、まぁアイツはシコるのが好きな自意識ライジング野郎だからなぁ、まだ勇気出ないんじゃないのぉ?」
「そう、なのかな? 私に魅力がないから手を出したくないんだと思ってたんだけど……」
相談内容を自分で聞いた癖に、全く面白くないおそ松は、テーブルに頬杖をつきながら目を細めてナス子を見る。
「そりゃ、お前は残念で女らしさの魅力には欠けるけどさぁ、さすがに好きなヤツ相手にしてるのに、いくらチョロ松でも、んな事思わないだろー」
「そうかなぁ……私、何をしたら意識してもらえるんだろう?」
「はぁ? お前自分から行くつもり?! 可愛気なくて態度も口も悪い皮肉屋のお前が?」
「一言二言余計だよねいっつも!」
しかし思ったよりもちゃんと相談に乗ってくれているおそ松に少し驚いた。
いつもはお茶らけてすぐ馬鹿にしてくる癖にたまには頼りになるなぁと感心する。