第58章 【R18】【チョロ松ルート】その後
「え~…同じ顔なのになぁ、なんでこうも違うかね?」
「てかこれ練習になってなくない?! 私がおそ松にやるんじゃないの?!」
ジタバタと暴れておそ松の拘束から逃れようとするのだが、上から押えられている為身動きをする事が出来ない。
「おい! ナニしてんだっ、お前は━━━━っ!!!」
「ブホォ━━━━━━━━━━っ!!!」
いつの間に部屋に上がってきたのか、チョロ松の怒声が聞こえ、上に乗っていたおそ松が綺羅星の如く壁に向かって蹴り上げられた。
「あ、チョロ松!!」
「大丈夫? ナス子、アイツに何かされなかった?!」
「いや、押し倒されただけで別に何もないよ?」
その言葉を聞き、チョロ松はピクリと肩を反応させる。
怒りに混ざった声で長男を見ると、視線で帰れと訴えた。
「失せろ、今日からお前は赤の他人だ……」
「え~っ、なんだよなんだよ、お前らの事心配してるからこそ俺頑張ったのに! キレられる意味がわかんないんだけどっ!!」
「えーと、ごめんおそ松! 話聞いてくれてありがとう! 私頑張ってみるよっ」
「……へいへい、まぁ、それでも無理ならいつでも俺がお前のお相手してやるからさっ! いつだってお兄ちゃんの胸に飛び込んでこいよ~? なははははっ! んじゃな!」
すれ違いざま、おそ松がチョロ松を一瞥して睨むと、チョロ松も同じく睨み返す。
お互いに何か牽制をかけていたようだが、ナス子にその二人の表情は見えなかった。