第56章 【R18】【一松ルート】その後
塞がれた手を退け、一松はニヤついた顔のまま、ナス子の顔を見るように自分の顔を落とすと、ポツリとその相手が口を開く。
「ねぇ、・・・一松」
「あー?」
「あの、さ・・・私達って・・・恋人同士って事に、なるのかな?」
「は? 両想いならそうなるんじゃないの?」
「そ・・・そっか・・・うん…良かったぁ~」
両想いになればもうそれは付き合ったも同然、と何故か勘違いしていた一松は、一瞬ビックリと目を丸くする。
この言葉で再度、自分の事をこいつは好きなんだと確信出来ると、人間とはなんと強欲なのだろう・・・と言わんばかりに
自信だけでなく、ないもの強請りをする自分が顔を出してきた。
恋人と言う言葉と嬉しそうに安堵し笑う彼女を相手に、一生懸命に封じ込めた先ほどの自分の欲望がまた沸々と湧き上がってきてしまう。
「ん?一松どうし・・・━━━━っ?!」
「・・・・・・」
一瞬ナス子と目が合ったが、一松は気まずそうに目を逸らす。
そしてナス子もどうしたらいいのかと、無言で同じ動きをした。
寧ろ何故先ほどまで我慢出来ていたのだろうと思う程、自分の象徴が膨れ上がり、ズボン越しから硬くなったそれを、ナス子も寄せ合う身体で感じない訳にはいかなかった。
「あ、ああああ、あのっ!!」
「はっ、はい━━━━━!!」
我慢できずに一松が目を瞑り覚悟を決めてナス子に声をかける。
突然の珍しい一松の大きな声が至近距離から聞こえ体がビクつくもナス子は素直に返事を返す。
「触っても・・・いい・・・・・・?」
「・・・・・・もう、触ってるよね?」
そういう事ではないと言いたげに相手の唇に自分のそれをまた重ねる。
今日はキスのしすぎで二人共明日は唇が腫れるのではないかと思うくらいだ。